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未来への架け橋

未来への架け橋
- 黄金の顔が語る大阪万博の新たな伝説

日本万国博覧会記念公園EXPO’70パビリオン別館新築工事

S造(鉄骨造) 2階建 延べ面積 1216.24㎡ 令和5年4月竣工

本施設は、初代黄金の顔をはじめとする1970年大阪万博のレガシーの価値と魅力を広く発信する新たな展示施設として建築されました。
万博記念公園の自然環境及びEXPO’70パビリオン本館と調和の取れた計画とし、EXPO’70パビリオン本館と展示施設として一体利用する為、安全に往来できるような動線計画としています。また、敷地環境に配慮し、省エネ効果の高い材料・機器の選定を行いました。
2025年開催の関西万博に先駆けて開館し、1970年に開催された日本万国博覧会を彩った「ホステス」のユニフォームの展示や、その他多くの1970年大阪万博関連資料を展示する事により、当時の大阪万博世代のみならず、多くの世代の方々に当時の世界観や感動、歴史を感じ取れるような施設を目指して建設されました。
なかでも本施設の目玉となる展示として、直径10.6メートルもの大きさを誇る「黄金の顔」の存在感は圧巻です。大きな展示物を吹抜けの大空間で見せる意匠は藤原工業では施工事例がなかったため、新たな挑戦でした。
施工中は万博公園も通常営業を行っており、一般利用者も現場近くを歩行するので、安全に配慮し車両の通行や仮設計画は慎重に行いました。
余談ですが、万博公園ではイベント等で花火が打ち上る日があり、現場作業のある日と花火が重なると特等席で観覧できたそうです(笑)
完成後に検査を受けた結果、工事成績は84点を獲得出来ました。現場の管理や品質、周辺への配慮など様々な項目から評価されるので、バランスよく高い評価が得られないと中々高得点を出すことはできません。(同年度の最高点(建築)は86点なので、工事成績としては優良な点数となります。)
担当した工事は好成績を収めることができ、また、公共施設として広く人々に利用される建物の建築に携わることができたことは大きな誇りとなっています。

  • 1970年開催の万博で出展施設であった鉄鋼館を利用した建物(左手)の隣に、別館として今回新たに施工された(右手)。
    当時の雰囲気へ誘われるかのようなトンネル状の通路を通り、別館へ入場する。

  • 青を基調とした展示室内には、当時着用されていた「ホステス」のユニフォームが華やかに展示されている。

  • 初代太陽の塔の顔を展示するため、吹抜けの大空間にする必要があった。
    右は吹き抜け内施工中の様子。

  • 初代太陽の塔の顔を展示するため、壁の仕上げは行わず施工完了。

大空間の施工に対し、施工で工夫したこと

―構造体である鉄骨工事から仕上げ工事のボード貼り、塗装工事まで建物内部の施工ではありますが、高所での施工が連続で発生するので安全面、施工面を特に考慮した仮設計画の立案には時間をかけました。
超軽量天井材を仕様することで、完成後の安全も確保できるよう万全を期しました。

医療の未来を築く挑戦

医療の未来を築く挑戦
- 歴史と最先端が融合する史料館の誕生

大阪大学(吹田)医学部史料館新営その他工事

RC造(鉄筋コンクリート造)一部S造(鉄骨) 地上3階 延べ面積726.29㎡ 令和4年12月竣工

この岸本記念医学史料館は、大阪大学医学伝習150周年の記念事業の一環として、岸本忠三元大阪大学総長、免疫学フロンティア研究センター特任教授の支援の下、設立されました。

史料館展示室では、「基礎医学研究」や「その社会還元を目指した医療」の最新の成果を発信することで、学生や地域の人々が医学研究の魅力に触れられる場、未来の医療へつなげていく場となることを目指しています。設計コンセプトにある「研究と歴史の積み重ね」に呼応するように、ファサードは透かし積みレンガによりデザインされている。建物の外観に印象を与えるレンガは何色かに焼成されており、そのランダムな配置は現場で検討し施工しました。
工期に余裕がなかったため、焼成に時間がかかるレンガの発注や、その他工事の段取りをスムーズに行うことが必要とされました。
内装はクロスを貼るだけではなく凹凸や奥行きを感じる豪華な仕上げとなっている。コンクリート打ちっぱなし部はコンクリートを流し込む型枠(木の板)の模様をそのまま浮かび上がらせる仕上げとなっており、コンクリートでも温もりを感じる建物となっている。意匠性が高い分施工手間も増えるため、品質を安定させるための管理は細かく行わなければなりませんでした。

  • 隣接する既存建物との屋外通路も同時に施工。

  • レンガを通して内部の明りが漏れ出る様子が、昼と夜とで異なる表情を見せる。

  • 内部から見た様子。

  • 一般の人も立ち入ることが出来るスペースもある。

  • コンクリート打ちっぱなし部は木目仕上げ。

  • 内装は凹凸を感じる華やかな仕上げとなっている。

施工のうえで工夫したこと

2~3階の内部階段は、設計上コンクリートに一段一段打込んで取り付ける跳ね出し階段でしたが、施工が困難であったため、コンクリートに鉄板を打ち込み、溶接により後付けで施工しました。
構造は、壁式コンクリート+ボイドスラブ+鉄骨造+鉄骨鉄筋コンクリート造が複合的に組み合わさった構造で、様々な工法を一つの工事内で行うということはいい経験となりました。
竣工後は建築情報雑誌にも掲載され、自らが携わった工事が専門誌に取り上げられたということは、嬉しく思いました。